言わずと知れた雨ニモマケズですが
雨にも負けず 風にも負けず
雪にも 夏の暑さにも負けぬ 丈夫な体を持ち
欲はなく
決して怒らず
いつも静かに笑っている
一日に 玄米4合と 味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを
自分を勘定に入れずに よく見聞きし 分かり
そして忘れず
野原の松の林の陰の小さな茅葺き小屋にいて
東に病気の子どもあれば 行って 看病してやり
西に疲れた母あれば 行って その稲の束を負い
南に死にそうな人あれば 行って 怖がらなくてもいいと言い
北に喧嘩や 訴訟があれば つまらないからやめろと言い
日照りの時は 涙を流し
寒さの夏は おろおろ歩き
みんなにデクノボーと呼ばれ
ほめられもせず 苦にもされず
そういうものに わたしはなりたい
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◎宮沢賢治 雨ニモマケズ
・言わずと知れた雨ニモマケズですが、昔は最初の出だしのフレーズ、雨ニモマケズ風ニモマケズ、しか知らなかった。
・弟が賢治の死後、偶然、手帳にメモしたこの詩を発見し世にでる。
・実在のモデルは、賢治の友人、齋藤宗次郎さんだとか。
・この詩をたまに手書きで書き写すと心が晴れます(縦書きが好きです)。心の断捨離。
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